【特集企画】大江崇允、映画の術 カンヌ2021受賞記念凱旋上映 |
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『ドライブ・マイ・カー』(原作:村上春樹/監督:濱口竜介)が本年のカンヌで日本映画として史上初の脚本賞に輝いた時、濱口監督とともに同賞を受賞した者がいた。共同脚本、そして演出補として本作を現場で支えた大江崇允である。世界の多くの人々にとっては新鮮な名前だったかもしれないが、我々は10年以上前から知っていた。大江が卓抜した演出の才能を持った映画作家であったことを。今こそ皆さまにお届けしたい。関西で育まれ、世界が今まさに発見せんとする大江崇允という才能の在処を。ぜひご注目ください! |
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『ドライブ・マイ・カー』で脚本を共同担当した大江崇允さんは、「僕はお守りみたいなもんです」と微笑みつつ、その場にいる。そんな人だった。実際『ドライブ・マイ・カー』撮影時にはよいことが沢山起こったが、それは大江さんのご加護によるものかもしれない(その精霊的なありようは、『かくれんぼ』の冒頭に当人がカチンコを持って現れる際に確認できる)。自身の監督する撮影現場でも大江さんはそうなのだろうか。どの作品からも、一筋縄ではいかない物語の端々から俳優たちの「演じる喜び」が溢れ出る。観ることを迷っている人にはまず『適切な距離』を勧めたい。大江崇允の才能に、今こそ驚くべきだ。━━━濱口竜介(『ドライブ・マイ・カー』『偶然と想像』監督) |
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美しい術 |
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2009年/日本/90分 |
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いつも不倫をしている無職の雨宮と、仕事で叱られてばかりいる公務員の太田。ある日、雨宮は太田の同僚である森谷と出会う。森谷が気になる雨宮だったが、森谷は太田が気になっていた。2009年にシネ・ヌーヴォで自主公開しリクエスト上映もされたデビュー作。
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適切な距離 |
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2011年/日本/92分 |
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コミュニケーションがとれなくなった親子が“嘘の日記”を使ってコミュニケーションをとる姿を通して、嘘の中に埋もれている現実世界で生きる上での真理を巧みに描き出す。複雑な構成の作品だが、三浦大輔の撮影も高く評価され他の作品を圧倒し、第7回CO2では審査員全員が一致して大賞を受賞。また男優賞に主演の内村遥も輝いた。その後、東京・大阪で自主上映されたが正式な公開は今回が初となる。 |
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特別上映『かくれんぼ』 |
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2012年/日本/38分 |
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山本一家はどこかおかしい。親戚が久々に遊びにきても、市役所職員が訪ねてきても。奇妙な家族の滑稽な一日の記録。第二回大阪アジアン映画祭インディフォーラム部門出品。ワークショップ生と共に話し合って作るという大江作品としてはかなり異例の製作体制となった。
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大江崇允(おおえたかまさ) |
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〈上映スケジュール〉
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