サウダーヂ10th記念上映
『サウダーヂ』+『国道20号線』

 

サウダーヂ

2011年/日本/167分
◎監督・脚本・編集:富田克也◎脚本:相澤虎之助◎撮影・編集:高野貴子◎録音:山崎厳◎出演:鷹野毅、伊藤仁、田我流、川瀬陽太、尾崎愛、ディーチャイ・パウイーナ、工藤千枝、デニス・オリベイラ・デ・ハマツ、イエダ・デ・アルメイダ・ハマツ、森・ファビオ・ユウジ、島崎ファビオ、亜矢乃亜矢乃、熊田ちか、野口雄介

10年後も言おう―
政治家が一番のギャングスターじゃねえかよ!!!

2011年に35ミリフィルムで公開された空族制作・富田克也監督による『サウダーヂ』が公開10周年を記念してデジタルリマスター版にて上映!山梨県・甲府。人通りもまばらな中心街、シャッター通り。HIPHOPグループ「アーミービレッジ」のクルー・猛は“派遣”で土方として働き始める。そこで、土方ひとすじに生きて来た精司や、同じく派遣されてきた、タイ帰りだという保坂に出会う。タイパブに連れて行かれ盛り上がる 精司や保坂に違和感を覚え、やがて外国人を敵視するようになる猛はある行動に出る…。

土方・移民・ヒップホップ

2011年に公開した『サウダーヂ』は山梨県甲府市を舞台に、北京オリンピック、リーマンショック後の大不況で行き場を失った日系ブラジル人たち、出稼ぎに来たタイ人、そして国籍の選択をせまられている。その子供たちとの出会いから着想を得、疲弊しきった地方都市を描くことになった作品である。そして、、、あれから一体何が変わったのだろうか?

精司がバブル時代を幻視し猛がラップしながら歩いた、あのアーケード街のシャッターは今も閉まったままでいる。ポルトガル語の「サウダーヂ」という言葉には失われたものへの郷愁とともに未来への祈りが込められているという。『サウダーヂ』を公開したその年、福島で人災としては最悪の核爆発が起こり、わたしたちはもう二度と後戻りできなくなってしまった。
あれから10年―。
“災害と疫病と分断”のこの時代に『サウダーヂ』は新たな意味を持ち始めている。 ―空族

 

 

 

国道20号線

2007年/日本/77分
◎監督・脚本:富田克也◎脚本・撮影:相澤虎之助◎撮影:高野貴子◎美術:川口明子◎出演:伊藤仁、りみ、鷹野毅、村田進二、西村正秀、田中哲也、平沢絵里子、渡邊利己、藤沢一雅、久保田正仁、久保田公男

狂っているのはこっちか?あっちか?

かつて 暴走族だった主人公ヒサシは、同棲するジュンコとパチンコ通いの毎日。シンナーもやめられないていたらくで借金だけが嵩んでゆく。そんなヒサシに族時代からの友人で闇金屋の小澤が話を持ちかける。

地方都市を走る国道。両脇を埋めるカラオケBOX、パチンコ店、消費者金融のATM、ドンキ・・・。現代の日本、とりわけ地方のありきたりの風景。ヒサシは夜の国道の灯が届かないその先に闇を見つけてしまった。宇宙のようにからっぽで、涯てのない闇のなかで繰り返されるありふれた事件、そしてかつて見たシンナーの幻覚の残像がヒサシを手招きするー。国道沿いの原色の不気味なネオンに照らされた日常と、ネオンの届かぬ先の闇に映画の光を当て、ひとつに晒す。
『サウダーヂ』『バンコクナイツ』の映像制作集団、空族の初期の傑作。

 

 

 

♦上映スケジュール♦ ※各回入替制

 

一般1800円、学生・シニア1100円、会員1000円
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