再会の奈良

2020年/中国=日本/99分
◎監督・脚本:ポン・フェイ◎エグゼクティブプロデューサー:河瀬直美、ジャ・ジャンクー◎撮影:リャオ・ペンロン◎編集:チェン・ボーウェン◎音楽:鈴木慶一◎照明:斎藤徹◎録音:森英司◎美術:塩川節子

公式HP→https://saikainonara.com/

異国を歩く。娘の本当の名前を探す旅。
「中国残留孤児」とその家族の絆を切なくもユーモア豊かに描いた日中合作映画。

日本に帰国したまま行方を消した残留孤児の養女、麗華を探しに中国から日本へ訪れた陳ばあちゃんと孫娘代わりのシャオザーが偶然出会ったのは、孤独な警察官の一雄。言葉の壁を超えて不思議な縁で結ばれた3人の切なくも心温まる麗華探しの旅が始まる———

2005年、中国から陳ばあちゃんが、孫娘のような存在のシャオザーを頼って一人奈良にやって来る。中国残留孤児の養女・麗華を1994年に日本に帰したが、数年前から連絡が途絶え心配して探しに来たというのだ。麗華探しを始めた2人の前に、ほんの偶然の出会いでしかなかったはずの一雄が、元警察官だったという理由で麗華探しを手伝うと申し出る。奈良・御所を舞台に、言葉の壁を越えて不思議な縁で結ばれた3人のおかしくも心温まる旅が始まる。異国の地での新たな出会いを通して、果たして陳ばあちゃんは愛する娘との再会を果たせるのか———。

母と娘の60年にわたる「絆」――中国と日本をつなぐ戦争の歴史を今に伝え、問いかける
“今と未来、奈良と世界を繋ぐ”映画製作プロジェクト「NARAtive2020」から生まれた日中合作映画『再会の奈良』の監督・脚本を手掛けたのは、中国出身のポンフェイ監督。ツァイ・ミンリャン監督の現場で助監督・共同脚本などを務め、ホン・サンス監督のアシスタントプロデューサーも務めた経験を持つ新鋭だ。歴史に翻弄された「中国残留孤児」とその家族がたどる運命、互いを思い合う気持ちを、2005年秋の奈良・御所市を舞台に切なくもユーモア豊かに紡いだ本作は、金鶏百花映画祭、東京国際映画祭ほか国内外の映画祭での上映を経て、日中国交正常化50周年の節目となる2022年についに日本劇場公開を迎える。

奈良を舞台に日中の魅力あふれる才能が集結
本作のエグゼクティブプロデューサーを務めるのは、『あん』(15)、『朝が来る』(20)を手掛け、なら国際映画祭のエグゼクティブ・ディレクターでもある奈良出身の河瀨直美と、『長江哀歌』(06)、『罪の手ざわり』(13)など中国映画「第六世代」を代表するジャ・ジャンクー。国際的に注目される2人が手を組んだ本作は、負の歴史を踏まえ、さらに今なお残る分断と不寛容の事実を突きつけながらも、日中の国境を越えた親子の愛と絆で、一筋の希望の光を差し入れる。
麗華探しを手伝う元警察官の一雄を演じるのは、『哭声/コクソン』(16)、『MINAMATA-ミナマタ-』(21)など近年益々世界的に認知度を高めている國村隼。養女探しに奔走する養母には、『妻の愛、娘の時』(17)ほか中国を代表する女優ウー・イエンシュー。シャオザーには中国で注目の若手女優イン・ズーと、物語の鍵を握る男に河瀨監督と過去3度組んできた永瀬正敏が友情出演を果たし、シャオザーの元恋人には、劇団EXILEの秋山真太郎など日中を代表する実力派俳優の共演が実現した。

2020年第33回金鶏百花映画祭 New Power Movie Night Recommendation部門 最優秀作品賞

〈上映スケジュール〉

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〈鑑賞料金〉

一般1700円、シニア1200円、会員・学生1100円
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