映画を通してパレスチナと出会う市民上映会Vol.3

『ウロボロス』OUROBOROS

監督:バスマ・アルシャリフ/2017/77分
言語:英語、チヌーク語、イタリア語 /字幕:英語、日本語
破壊と忘却が今なお繰り返されるパレスチナ、ガザ地区からこの映画は始まる。アメリカのLAとモハーヴェ砂漠、イタリアの古都マテーラとマルティナ・フランカ、フランスのブルターニュ…。古代の記憶を宿す土地土地を巡りながら、男は別れの痛みを繰り返す。寄せては返す波、沈む太陽、昇る月…。反復し、揺らぎ、逆流する時間のなかでカメラは浮遊し、やがてイメージはガザの海岸へと回帰する。記憶と時間をめぐるこの実験的映画、あるいは映画的実験は、自らの尾をくわえ死と再生の象徴と化した蛇<ウロボロス>の名を持つ。アルシャリフ監督の初長編。

Director of OUROBOROS
バスマ・アルシャリフ Basma al-Sharif
アーティスト、映画作家。パレスチナ人の両親のもと、クウェートで生まれる。幼い頃にフランスに移住し、後にアメリカへ渡る。2007年イリノイ大学シカゴ校で美術学修士号取得。シカゴ、ベイルート、アンマン、シャルジャ、ガザ、パリなどで暮らし、遊牧民的に創作活動を行う。繰り返される政治紛争を独特な視線で眼差し、風刺的で抒情的な作品を通じて植民地主義の遺産と対峙する。これまでの映画、インスタレーションは世界各地の個展や映画祭で発表されている。

 

 

Guest Speaker
田浪亜央江 Aoe Tanami
専門は中東地域研究、パレスチナ文化 研究。この10年あまりはパレスチナ(ヨルダン川西岸地区)でのパレスチナの文化活動(パフォーミング・アート)の調査に力を入れて来た。国際交 流基金中東担当専門員、成蹊大学アジア太平洋研究センター主任研究員等を 経て、2017年より広島市立大学国際学部准教授。著書『〈不在者〉たちのイスラエル占領文化とパレスチナ』(インパクト出版会)、共訳書『パレスチ ナの民族浄化 イスラエル建国の暴力』(法政大学出局)

鑑賞料金:一般1,500円/学生1,000円 ※各種割引なし、招待券・回数券使用不可
1/7(日)朝10時より劇場窓口・オンラインでチケット販売スタート
お預かりした鑑賞料金は全額、パレスチナで人道支援を行う団体に寄付します
バリアフリー字幕・音声ガイドの対応はありません

 

2024年1月14日 Sun. 12:20- 会場: シネ・ヌーヴォ
アフタートーク:田浪亜央江さん(パレスチナ文化研究)
主催:本庄からパレスチナへの会 協力:東京都写真美術館/恵比寿映像祭、シネ・ヌーヴォ


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