NOBODY KNOWS チャーリー・バワーズ 発明中毒篇

サイレント映画の“無垢なる発明家”バワーズの知られざる傑作たち

誰も知らないチャーリー・バワーズクレイジーボーイ、100年の時を超えて蘇る!今から100年近く前のサイレント時代末期に生み落とされた、モダンでパンク、シュルレアリスティックでクレイジーなチャーリー・バワーズの作品たち。緻密なストップモーション・アニメーションと実写の融合(“バワーズ・プロセス”)による奇想天外な映像世界に加え、バワーズがのぞかせる喜劇王バスター・キートンのような憂愁と、キートンをもしのぐ狂気は観る者を驚かせ、笑わせ、時にはホラー映画のような恐怖さえも感じさせる。
そんなバワーズだが、アンドレ・ブルトンやクエイ兄弟など芸術家たちに賞賛されていながら、その実態はいまだに謎のまま。これほどの異能が、一体どうして歴史に埋もれてしまったのか……!?そんな、自分の存在すら煙に巻いてしまった斜め上の天才バワーズの世界を、この秋、劇場で紐解く!!

 

 

 

 

 

チャーリー・バワーズ
CHARLEY BOWERS
(1889頃-1946/米国アイオワ州出身)
伯爵家の血筋で、5歳で綱渡りをマスターし6歳でサーカス一座に誘拐された(本人談)。カートゥーン「マット&ジェフ」のアニメーターを経て、自身が主演する無声短篇映画の制作をスタート。長く忘れられていたが、1960年代にフランスで発見されたことを皮切りに、眠っていたフィルムが世界各地で発掘される(今回上映する4作品のうち3本はフランス語版)。21世紀に入り現存する作品のデジタル修復が行われた。

 

 

 

 

上映作品

たまご割れすぎ問題

原題:EGGED ON (1926|23分)

ある日「たまごの殻が割れやすいのはおかしい!」と気づいてしまった、しがない発明家バワーズ。まさかの着眼点から(まったく仕組みのわからない)“割れないたまご製造機”を発明してひと山あてようと大奮闘する。
記念すべき実写映画第一作。

 

 

 

 

全自動レストラン

原題:HE DONE HIS BEST (1926|23分)

これが本当のロボットレストラン!?愛する女性の父が経営する店を訪ね、結婚の承諾を得るはずが求人と誤解されたバワーズは……。
まさにマシン・エイジならではの作品で、巨大機械を駆使してレストランの全作業を賄うワンオペの最終形態。

 

 

 

 

ほらふき倶楽部

原題:NOW YOU TELL ONE (1926|21分)

バワーズ再発見のきっかけとなった重要作。さる紳士に“ほらふきチャンピオン大会”へ招かれたのは、人生に絶望した若き発明家。万物が実る木を発明した彼の身に起きた“真実”とは、はたして……?ガンマンねずみVS無限猫の仁義にゃきバトルも必見!

 

 

 

 

怪人現る

原題:THERE IT IS (1928|22分)

幽霊屋敷もののパロディで、アニメと実写がスピーディーに融合する怪作。「ひげの怪人」捜査のためスコットランド・ヤード(?)の探偵バワーズが相棒の謎生物マクレガーと海を渡る。バワーズ屈指のハイパー・ナンセンス・ドタバタ劇について来れるか!?

 

 

 

 

伴奏音楽:塩屋楽団+Solla
稲田誠(contrabass, electric bass)、鈴木勝(electric guitar)、森本アリ(sampler, gameboy, jews harp)、山本信記(synthesizer, trumpet)、Solla(piano, organ, andes25f)

※上映作品はすべて無声映画。今回の上映用に新たに録音した伴奏音楽を付けて上映



とても短い昼食

(原題:THE EXTRA-QUICK LUNCH|1918年|6分)

オトボケ脱走兵

(原題:A.W.O.L. or ALL WRONG OLD LADDIEBUCK|1918年|6分)

バワーズ工房による制作が確認されている人気カートゥーン「マット&ジェフ」シリーズの1本と、新聞漫画家出身のバワーズらしい風刺の利いたアニメーション。

伴奏音楽:OTOWA-UNIT
Kotaro Maruyama(keyboard)、Toru Kunugida(petcussion)


♦上映スケジュール♦

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〈鑑賞料金〉
一般1800円、シニア1200円、会員・学生1100円
※シネ・ヌーヴォXでの上映は一般料金1700円になります
オンラインチケットはこちら


公式HP→https://kobe-eiga.net/news/814/