〈東日本大震災から10年〉

二重のまち/交代地のうたを編む

2019年/日本/79分
◎監督:小森はるか、瀬尾夏美◎撮影・編集:小森はるか、福原悠介◎録音・整音:福原悠介◎作中テキスト:瀬尾夏美◎ワークショップ企画・制作:瀬尾夏美 小森はるか
◎出演:古田春花、米川幸リオン、坂井遥香、三浦碧至

公式HP→https://www.kotaichi.com/

かつてのまちの上に あたらしいまちがつくられた
民話の萌芽のような時間を描いた奇跡の映画

2018年、4人の旅人が陸前高田を訪れる。まだ若いかれらは、あの日の出来事から、空間的にも時間的にも、遠く離れた場所からやって来た。大津波にさらわれたかつてのまちのことも、嵩上げ工事の後につくられたあたらしいまちのことも知らない。旅人たちは、土地の風景のなかに身を置き、人びとの声に耳を傾け、対話を重ね、物語『二重のまち』を朗読する。他者の語りを聞き、伝え、語り直すという行為の丁寧な反復の先に、奇跡のような瞬間が立ち現れる。

本作は、東日本大震災後のボランティアをきっかけに活動をはじめ、人々の記憶や記録を遠く未来へ受け渡す表現を続けてきたアーティスト「小森はるか+瀬尾夏美」によるプロジェクトから生まれた。『二重のまち』 とは、かつてのまちの営みを思いながらあたらしいまちで暮らす2031年の人々の姿を、画家で作家の瀬尾夏美が想像して描いた物語。ワークショップに集まった初対面の4人の若者たちが、自らの言葉と身体で、その土地の過去、現在、未来を架橋していくまでを、映像作家の小森はるかが克明かつ繊細に写しとる。

〈上映スケジュール〉

 

〈鑑賞料金〉

一般1800円、学生・シニア1100円、会員1000円
※シネ・ヌーヴォXでの上映は一般料金1700円になります

◆『映像作家・小森はるか作品集2011−2020』専用ページはこちらをご覧ください