<映画を観て、ミャンマーを知るvol.2>
藤元明緒監督新作短編『白骨街道 ACT1』+『僕の帰る場所』

僕の帰る場所

2017年/日本=ミャンマー/98分
◎監督・脚本・編集:藤元明緒◎撮影:岸健太郎◎録音:弥栄裕樹◎出演:カウン・ミャッ・トゥ、ケイン・ミャッ・トゥ、アイセ、テッ・ミャッ・ナイン、來河侑希、黒宮ニイナ、津田寛治

公式HP→https://passage-of-life.com/

日本とミャンマー、二つの国で揺れる家族の愛の物語
ある在日ミャンマー人家族に起きた、切なくも心温まる感動の実話

東京の小さなアパートに住む、母のケインと幼い二人の兄弟。入国管理局に捕まった夫アイセに代わり、ケインは一人家庭を支えていた。日本で育ち、母国語を話せない子ども達に、ケインは慣れない日本語で一生懸命愛情を注ぐが、父に会えないストレスで兄弟はいつも喧嘩ばかり。ケインはこれからの生活に不安を抱き、ミャンマーに帰りたい想いを募らせてゆくが——。

世界的な関心事項である”移民“という題材を、ミャンマーでの民主化の流れや在日外国人の家族を取り巻く社会を背景に描く。出演者の多くには演技経験のないミャンマーの人々を多数起用。まるでドキュメンタリーを思わせる映像は、ミャンマー人一家の生活を優しく見守りつつ、彼らが置かれた厳しい環境をありのままに映し出すシビアな眼差しで貫かれている。

東京国際映画祭で2冠の快挙!!世界の映画祭が注目、東京国際映画祭「アジアの未来」部門では日本人監督初のグランプリと監督賞を、オランダ・シネマジア映画祭では子役のカウン・ミャッ・トゥが最優秀俳優賞を受賞。
国内外の数々の映画祭に招待上映され、アジアの話題作の一つとして注目を浴びている。
東京国際映画祭の授賞式では、”ある家族の物語を繊細に語ることで、世界中の様々な家族のメタファーとなっている。フィクションを用い、現実の困難さを素晴らしく芸術的に描き、大変優れた映画的な価値と演技を持つ作品だ”と評された。

 

 

 

 

白骨街道 ACT1

2020年/日本=ミャンマー/16分
◎監督・脚本・編集:藤元明緒◎撮影:岸健太郎◎録音:弥栄裕樹◎出演:プ・ポール・ポー,ラン・ザ・コップ

 

ミャンマー・チン州にて、映画『僕の帰る場所』チームが再結集。
第二次世界大戦中インパール作戦で亡くなった日本兵の遺骨収集事業を行うゾミ族の人々をキャスティングし、彼らと共に制作。現地の人々からの目線から、未だ続いている“戦後”を描く。

〈上映スケジュール〉

◆4/16(土)〜4/18(月)12:30

4/19(火)〜4/22(金)13:55

4/22(金)のみ
第三回大島渚賞受賞記念上映 藤元明緒監督作品『海辺の彼女たち

 

〈鑑賞料金〉

一般1800円、シニア1200円、会員・学生1100円
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