ジェイムズ・ブッカー/愛すべきピアノ・ジャンキー |
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2013年/アメリカ/98分 |
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音楽が最高なら、それだけで価値があるー。 |
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本名ジェイムズ・キャロル・ブッカー3世。あのドクター・ジョンにオルガンを教え、彼をして「ニュー・オーリンズが生んだ最高の黒人、ゲイ、ジャンキー、片目のピアノの天才」と言わしめた孤高の天才ピアニスト。クラシックからジャズ、R&B、ロックなどのジャンルを横断する超絶テクニシャンであり、歌も達者なアーティストであるにもかかわらず、彼は薬物・アルコール中毒、同性愛、精神疾患など、多くの問題を抱えた人物でもあった。奇言・奇行の噂は枚挙にいとまなく、入所歴まである問答無用のダメ人間。だが、ひとたびピアノに向かえば、そのプレイは軽々とジャンルを超えた神々しいまでの圧倒的輝きを放つ─。その茶目っ気たっぷりなキャラクターからは破滅型人間に特有な悲壮感は微塵も感じられない。片目のハンデを逆手に取り、常に粋な眼帯を装着したルックスも彼の愛すべきチャームポイントのひとつなのだ。だが、誰にも言えない苦しみや悲しみを抱えた彼の音楽や演奏には、どこか切なさ、儚さを感じさせるものがある。 わずか43歳という短い人生を生まれ故郷ニュー・オーリンズに捧げた、この知られざるミュージシャンの生涯を、エモーショナルな演奏シーンをふんだんに盛り込み紐解いていく、エキセントリックな“ヒューマン”ノンフィクション。ハイライトになるような華々しいキャリアはここにはない。だが、“音楽が最高なら、それだけで価値がある”─本作は心の底からそう思わせてくれる映画だ。
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