大映女優祭

「シネ・ヌーヴォ20thプロジェクト」から生まれた皆さまの観たい映画リクエスト特集・第1弾が遂に実現!
これまでシネ・ヌーヴォでは上映してこなかった名作・珍品・話題作を上映する「名画発掘シリーズ」。
今回、「20thプロジェクト」コレクターの皆さまから作品選択権を行使いただいた作品の中から、
「観たい映画」「スクリーンで上映した映画」17本を一挙上映いたします。

協力:東宝、松竹、日活、KADOKAWA、国際放映、新日本映像

昨年のシネ・ヌーヴォ20周年に向け、一昨年暮れから行った「シネ・ヌーヴォ20thプロジェクト」。皆さまの多大なるご支援をいただき無事完了、20周年を迎えることができました。ご支援いただいた皆さまから作品選択権を行使していただき、リクエスト作品をここに一挙上映いたします。果たして皆さまの「観たい映画」とは?!

◎Presented byはリクエストされた方のお名前・ペンネーム。XXXは匿名の方となっています。

上映作品

風流交番日記 (Presented by XXX)

風流交番日記1955年/新東宝/白黒/91分/デジタル
◎監督:松林宗恵◎原作:中村獏◎脚本:須崎勝弥◎撮影:西垣六郎◎美術:黒沢治安◎音楽:宅孝二
◎出演:小林桂樹、志村喬、宇津井健、御木本伸介、安西郷子、若杉嘉津子、多々良純、加東大介

東京新橋駅前の交番を舞台に、悲喜こもごもの人間模様を描いた秀作。財布を落としたという女ペテン師やヨッパライ、喧嘩騒ぎや迷子など、様々な事件に遭遇する四人のお巡りさん。ベテラン警官に志村、中堅の小林、宇津井、新米の御木本らが名演。庶民との微笑ましい情景とペーソスに彩られた逸品。

 

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地上 (Presented by Masao Obata)

地上1957年/大映東京/カラー/98分
◎監督:吉村公三郎◎原作:島田清次郎◎脚本:新藤兼人◎撮影:中川芳久◎美術:間野重雄◎音楽:伊福部昭
◎出演:川口浩、野添ひとみ、田中絹代、香川京子、佐分利信、滝沢修

大正期の金沢を舞台に貧しい者と富める者の群像を、母子家庭で苦学する旧制中学生(川口)と富豪の令嬢(野添)の恋愛を軸に描いた力作。身分違いの儚い恋を、金沢の趣ある風景の中に描き出した文芸映画の名作。監督の吉村は初恋の思い出を野添に投影したという。田中絹代の母親像が秀逸!

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風流温泉日記 (Presented by XXX)

風流温泉日記1958年/宝塚映画/白黒/92分
◎監督:松林宗恵◎脚本:須崎勝弥◎撮影:鈴木斌◎美術:植田寛◎音楽:宅孝二
◎出演:団令子、三益愛子、水野久美、小林桂樹、加東大介、上原謙 、仲代達矢、司葉子、宝田明

交番から一転。今度は、南紀白浜の温泉旅館「南海荘」を舞台に、女中たちが覗いたさまざまな浴客たちの人間模様を描いた風俗喜劇。中年夫婦が別々に相手を従い宿泊したり、詐偽犯やら警官やらてんやわんや。ここでも「母もの」を名演する女中頭の三益や、様々な過去を持つ女中たちなど豪華俳優陣が競演。

 

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狐と狸 (Presented by XXX)

狐と狸1959年/東宝/カラー/126分
◎監督:千葉泰樹◎原作:熊王徳平『甲州商人』◎脚本:菊島隆三◎撮影:西垣六郎◎美術:河東安英◎音楽:西垣六郎
◎出演:加東大介、小林桂樹、団令子、三井弘次、山茶花究、夏木陽介、草笛光子、清川虹子


北関東で詐欺まがいの商いをする甲州商人と、商売相手の強欲な農民とのまさに狐と狸の化かし合い!化繊が純毛?人絹が本絹? 庶民の旺盛な生命力を高らかに謳い上げる傑作。菊島隆三脚本を千葉泰樹が監督、そして豪華俳優陣によるすみずみまで楽しめるオールスター喜劇。あの人もこの人も出ています!

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零戦黒雲一家 (Presented by XXX)

零戦黒雲一家1962年/日活/カラー/110分
◎監督:舛田利雄◎原作:菅沼洋◎脚本:星川清司、舛田利雄◎撮影:山崎善弘◎美術:松山崇◎音楽:佐藤勝
◎出演:石原裕次郎、二谷英明、渡辺美佐子、浜田光夫、芦田伸介

石原裕次郎には珍しい大スペクタクル戦争アクション。第二次大戦末期、ソロモン諸島の孤立した航空基地に中尉の裕次郎が着任。二谷の下士官とは対立、隊員たちも札付きのワルばかり…。裕次郎が海千山千のならず者隊員を引き連れて大空狭しと暴れまくる航空アクション。舛田の豪快な演出も光る好篇。

 

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しろばんば (Presented by XXX)

しろばんば1962年/日活/カラー/101分
◎監督:滝沢英輔◎原作:井上靖◎脚本:木下恵介◎撮影:山崎善弘◎美術:松山崇◎音楽:斎藤高順
◎出演:島村徹、芦川いづみ、北林谷栄、渡辺美佐子、高野由美、宇野重吉

祖母と二人で暮す少年の前に、女学校を卒業した美しい叔母が現れる。叔母はやがて小学校教師になって…。伊豆の山村を舞台にした井上靖の自伝的小説の映画化で、脚本は名匠・木下恵介。「しろばんば」とは伊豆の秋・夕暮れ時の風物詩。叔母に扮する芦川いづみの儚い美しさに胸キュン!

 

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黒蜥蝪(大映/京マチ子) (Presented by 仲満夫)

黒蜥蝪(大映/京マチ子)1962年/大映/カラー/101分/35mm
◎監督:井上梅次◎原作:江戸川乱歩◎脚本:新藤兼人◎劇化:三島由紀夫◎撮影:中川芳久◎美術:間野重雄◎音楽:黛敏郎
◎出演:京マチ子、大木実、叶順子、三島雅夫、川口浩、目黒幸子、緋桜陽子


怪奇ロマンの名手・江戸川乱歩の小説を三島由紀夫が劇化、新藤兼人が脚色、井上梅次が監督した歌あり踊りありのミュージカル仕立ての探偵ドラマ。女賊黒蜥蜴と名探偵明智小五郎の対決を、全編カルトな雰囲気で描き、見る者の心に鮮烈な印象を残す怪作。妖艶なオーラを放つ女盗賊役の京マチ子の名演が光る。

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裸の重役 (Presented by XXX)

裸の重役1964年/東宝/白黒/103分
◎監督:千葉泰樹◎原作:源氏鶏太◎脚本:井手俊郎◎撮影:西垣六郎◎美術:阿久根巌◎音楽:團伊玖磨
◎出演:森繁久彌、団令子、星由里子、草笛光子、加東大介、児玉清、有島一郎、東野英治郎

一世を風靡した社長シリーズとは異なり、サラリーマンの悲喜劇を描く森繁主演の秀作。妻を亡くし仕事一徹で奮闘する営業部長の森繁。娘の結婚もままならず出世への希望を失った時に出会ったのはコールガール(団令子)だった…。森繁がひと味違う老年間近い男の哀愁を、しっとりダンディに描く拾い物の逸品。

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血とダイヤモンド (Presented by 横山聡)

血とダイヤモンド1964年/宝塚映画/白黒/96分
◎監督:福田純◎脚本:小川英、間藤守之◎撮影:宇野晋作◎美術:竹中和雄◎音楽:沢田駿吾
◎出演:宝田明、佐藤允、夏木陽介、水野久美、中川ゆき、藤木悠、志村喬、砂塚秀夫、石立鉄男、田崎潤、伊藤久哉

神戸税関から三億六千万円相当のダイヤの原石を四人組が強奪。ダイヤをめぐってギャング団や悪徳私立探偵が入り乱れ、予想を裏切る波乱の展開──。これぞ、和製フィルム・ノワール! 緊張感溢れるモノクロ画面に大興奮。強奪の際に銃弾を受ける佐藤允の苦悶、珍しく悪徳探偵役の宝田明など見どころ満載!

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黒蜥蝪(松竹/美輪明宏) (Presented by 仲満夫)

黒蜥蝪(松竹/美輪明宏)1968年/松竹/カラー/87分
◎監督:深作欣二◎原作:江戸川乱歩◎脚本:原作戯曲:三島由紀夫◎脚本:成澤昌茂◎撮影:堂脇博◎美術:森田郷平◎音楽:富田勲
◎出演:丸山明宏(美輪明宏)、木村功、川津祐介、宇佐美淳也、松岡きっこ、西村晃、丹波哲郎、三島由紀夫

京マチ子主演の大映版『黒蜥蜴』(62年)に続く松竹製作『黒蜥蜴』は、三島のオファーにより、美輪明宏(当時:丸山明宏)が美に人生を捧げた強烈なカリスマ性を放つ黒蜥蜴を怪演。三島も剥製にされた美男役で出演。何度見ても惹き付けられる永遠のカルト作品。監督は美輪に指名された深作欣二が演出。

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極道ペテン師 (Presented by XXX)

極道ペテン師1969年/日活/カラー/93分
◎監督:千野皓司◎原作:野坂昭如◎脚本:村井良雄◎撮影:姫田真佐久◎美術:徳田博◎音楽:林光
◎出演:フランキー堺、朝丘雪路、梶芽衣子、曽我廼家明蝶、大辻伺郎、南利明、世志凡太、殿山泰司、清川虹子、伴淳三郎

大阪釜ヶ崎を根城とするサギ師集団が、お寺の住職や新興宗教、果ては大臣まで次から次へとカモを騙して大活躍。バカバカしくも奇妙な手口で現代社会の歪んだ世相や権威を次々とひっぺがえす痛快とペーソスにあふれた人情喜劇。原作は野坂昭如『ゲリラの群れ』。サギやペテン師の題材は大阪がよく似合う???

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白昼の襲撃 (Presented by 川村正英、横山聡)

白昼の襲撃1970年/東宝監督/カラー/89分
◎監督:西村潔◎脚本:白坂依志夫、西村潔◎撮影:黒田徳三◎美術:小島基司◎音楽:日野皓正
◎出演:黒沢年男、高橋紀子、岸田森、緑魔子、殿山泰司、出情児、レックス・ヒューストン、石井くに子、伊藤久哉

拳銃を手にし若者が誤って大学生を射殺したことから…。歯車の狂った若者の自虐的な生きざまをハードボイルド・タッチの切れ味鋭い演出で描き、東宝では異色の存在だった西村潔の青春アクション。主演の黒沢年男、インテリやくざの岸田森が名演。音楽に全盛期の日野皓正を起用、音楽と映像の融合も素晴らしい!

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「されどわれらが日々」より 別れの詩 (Presented by 河内信久)

「されどわれらが日々」より 別れの詩1971年/東宝/カラー/104分/35mm
◎監督:森谷司郎◎原作:柴田翔◎脚本:橋本忍、岡田正代、橋本綾◎撮影:中井朝一◎美術:阿久根巖◎音楽:小野崎孝輔、多賀英典
◎出演:小川知子、山口崇、藤田みどり、木内みどり、高橋長英、北村和夫、南風洋子、北沢彪

1955年の山村工作隊解体の「六全協」を背景に描いた柴田翔の芥川賞受賞作を、その後『日本沈没』『八甲田山』を撮った脚本橋本忍、監督森谷司郎コンビが換骨奪胎して描いた青春映画。真の愛と生きる意味を求めさまよう若者の姿を描く。説話の主題を連鎖的に転移させるフーガ形式も話題になった。

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隠し妻 (Presented by TETSUYA HORI)

隠し妻1972年/日活/カラー/66分/35mm
◎監督:小沼勝◎脚本:白鳥あかね◎撮影:萩原憲治◎美術:桜戯苛◎音楽:真田勉
◎出演:片桐夕子、吉田潔、清水国雄、葵三津子、椿真由美、浜乃浩子、甲斐康二


東北の貧しい漁村で育った夕子は恋人を追って上京するが彼の心は離れていた。ふとしたことからテレビ・タレント内藤と知り合い、浮気公認で隠し妻になるが、無理心中事件を引き起こし…。名スクリプター白鳥あかねの脚本家デビュー作。「旧弊な男女の関係を逆転させ、主体性を持つ逞しいヒロイン」を描く。

 

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旅の重さ (Presented by HIRO)

旅の重さ1972年/松竹/カラー/90分/35mm
◎監督:斎藤耕一◎原作:素九鬼子◎脚本:石森史郎◎撮影:坂本典隆◎美術:芳野尹孝◎音楽:よしだたくろう
◎出演:高橋洋子、岸田今日子、三谷昇、三國連太郎、横山リエ、高橋悦史、砂塚秀夫、大塚国夫、山本紀彦、富山真沙子、田中筆子、新村礼子、森塚敏

男出入りの多い母親や学校がイヤになった16歳の娘が、家を飛び出し四国遍路の旅にでる。痴漢にあったり、旅芸人一座に加わったり、レズビアンを初体験したり、さまざまな経験や出会いで次第に大人へと目覚めていく──。高橋洋子の瑞々しい演技が魅力的な感動作。70年代、若者を虜にしたロードムービーの傑作!!

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喜劇 男の子守唄 (Presented by 出光公治)

喜劇 男の子守唄1972年/松竹/カラー/88分
◎監督:前田陽一◎脚本:田坂啓、満友敬司、前田陽一◎撮影:竹村博◎美術:佐藤公信◎音楽:山本直純
◎出演:フランキー堺、倍賞美津子、生田悦子、財津一郎、ミヤコ蝶々、森川信、ミッキー安川、鳳啓助、京唄子、真山譲次

東京の片隅で、昼間はチンドン屋、夜はホストクラブで働きながら、恩人の忘れ形見の十歳の少年を育てる戦災孤児の独身男。かつての闇市仲間のスーパーマーケット再建に乗りだすが…。戦後日本のめざましい経済復興から取り残された“焼跡闇市派”の心情を切なく綴る前田陽一の人情喜劇の傑作。フランキー快演!

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絶唱 (Presented by Masao Obata)

絶唱1975年/東宝/カラー/96分
◎監督・脚本:西河克己◎原作:大江賢次◎脚本:西河克己◎撮影:萩原憲治◎美術:佐谷晃能◎音楽:高田弘
◎出演:山口百恵、三浦友和、辰巳柳太郎、吉田義夫、菅井きん、大坂志郎、初井言栄、花沢徳衛、木内みどり、大和田伸也


百恵&友和コンビで、山陰の大地主の息子と、山番の娘の身分違いの悲恋を描く文芸名作の3度目の映画化。親からの反対、徴兵と次々に二人に試練が襲いかかる。古典的原作を名匠・西河克巳監督が丁寧な演出、百恵のはかなげな美しさ、友和の実直な演技、脇を固めるベテラン俳優も好演。ラストシーンに号泣!

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入場料金

前売券

前売1回券1,200円/前売3回券3,000円
※前売券は、劇場窓口、チケットぴあ、セブンイレブン、ファミリーマート(以上Pコード:467-608)他にて好評発売中!

当日券

一般1,400円/学生1,200円/シニア1,100円/会員1,000円/高校生以下800円
当日3回券3,600円/シニア3回券3,000円/会員3回券2,700円 <レイト割引>19:55〜以降の作品は。1200円均一

※連日朝より当日分の整理番号つき入場券の販売を開始します。
ご入場は各回10〜15分前より整理番号順となりますので、前売券なども受付にて入場券とお引き換えください。

スケジュール

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