大阪〈生きた建築〉映画祭 銀幕に蘇る都市大阪の〈身体〉を発見せよ!

松本雄吉 略歴
熊本県天草生まれ。大阪教育大学で美術を専攻。1970年維新派を結成。1991年、東京・汐留コンテナヤードでの巨大野外公演「少年街」より、独自のスタイル「ヂャンヂャン☆オペラ」を確立。野外にこだわり、観客とともに旅をする「漂流」シリーズを企画。 奈良・室生、岡山の離島・犬島などで公演を行う。代表作に、離島の銅精錬所跡地内に劇場を建てた「カンカラ」、 びわ湖上に作った<びわ湖水上舞台>が大きな話題となった「呼吸機械」、野球グラウンドで上演した「トワイライト」など。2000年に初の海外公演をオーストラリア・アデレードフェスティバルで上演する。以降も、ヨーロッパや南米でのツアーに加え、 2009年オセアニアツアー、2011年シンガポールなど海外からの招聘も多数。2013年と2015年には寺山修司の戯曲「レミング」を演出。2016年6月18日死去。享年69。2016年の奈良・平城宮跡「アマハラ」野外公演は、松本の思いを引き継ぎ維新派最後の公演となった。2018年10月、松本の最初で最後の著作集「維新派・松本雄吉1946-1970-2016」が刊行された。

上映作品

かつて松本雄吉さんは、「映画館の暗闇を作るのがゆめだった」と話されていた。1987年夏に土・藁・葦・丸太で出来た『1000年刻みの日時計』専用の映画館「千年シアター」を京都に建設。松本さんが棟梁となって維新派メンバーと共に作ったこの劇場は、まさにシネ・ヌーヴォの原点だった。本格的な闇を作ろうと、それから10年後の1997年に、再び松本さんを棟梁に維新派メンバーによりつぶれていた映画館を新しく甦らせた。それがシネ・ヌーヴォだ。“水中映画館を”をコンセプトに天井を水面に見立て、水面に浮かび上がる泡を垂れ下がるリングとして表現。映画館という異空間への入り口に相応しいバラのオブジェ、「ヌーヴォだから、やっぱりアール・ヌーヴォ調でいこう」アート映画館の誕生だった。野外で劇場を作ることから始まる世界でも特異な存在の劇団・維新派。公演が終わればすべて取り壊され更地になる貫徹された美学。しかし、唯一残った松本さんのアート作品がこのシネ・ヌーヴォだ。三回忌を迎えた今年、初めてで最後の松本さんの著作集『維新派・松本雄吉1946-1970-2016』が刊行された。この出版を記念し、松本雄吉さん&維新派の演劇公演記録、ユニークな出演作品、そして維新派の最後の公演となった『アマハラ』の記録などを、シネ・ヌーヴォで特別上映!「劇しいひと」「全身芸術家」松本雄吉再び!

足乃裏から冥王まで

足乃裏から冥王まで1979年/竹馬企画、フィルムジャック/70分/16mm→デジタル
監督:井筒和生(和幸)/製作:森重晃/助監督:西村隆、浜田昌憲/撮影:牧逸郎、福島洋/音楽:福島洋/
企画:劇団日本維新派/出演:劇団日本維新派

◆劇団日本維新派(当時)の1979年冬公演「足乃裏から冥王まで」(天王寺野外音楽堂)を井筒和生が監督した記録映画。大阪ミナミの夜やストリップ小屋の風景、鳴海清の手配写真、映画『仁義なき戦い』の引用などを交え、単なる公演の記録という枠を超え、井筒自身の青春の叫びを封じ込めたかのようなフィルム。牧逸郎の撮影も素晴らしく、二人は2年後『ガキ帝国』(1981)でコンビを組んだ。

 

 

 

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十五少年探偵団ドガジャガドンドン

十五少年探偵団ドガジャガドンドン1987年/日本/維新派/90分/デジタル
作・演出・出演:松本雄吉 ボーカル:トシ・新町 ゲスト:ちんどん通信

◆<僕ラハ、広イ宇宙ノ一ヵ所二、イル>少年たちが路地を歩行、探検、疾走する。この作品の後、日本維新派から維新派に改名し、ジャンジャン・オペラの作風に移行していく。◎1987年大阪城公園ジャングルジム・シアタ

 

 

 

 

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てなもんやコネクション

てなもんやコネクション1990年/日本・香港/119分/35mm
監督・脚本:山本政志  原作・脚本:宇野イサム 撮影:玉井正誠 美術:林田裕至 音楽:藤等則 出演:新井令子、ツェ・ワイ・キット、リ・チエオン、鈴木みち子、室田日出男、松本雄吉


◆香港人青年とそのガイドの女性が繰り広げる日本珍道中と、青年の地元で地上げを目論む巨大日本企業との仁義なき戦いをエネルギッシュに描いた無国籍コメディ。釜ヶ崎ロケのセット、警官隊に包囲される中、維新派メンバー総動員で敢行。野田貴子出演、ミナミの立ち食いうどん屋主人役で松本雄吉が出演。

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王手

王手1991年/日本//102分/35mm
監督・脚本:阪本順治 原作・脚本:豊田利晃 撮影:伊藤昭裕 美術:小池直実 音楽:梅林茂 出演:赤井英和、麿赤児、加藤雅也、広田レオナ、仁藤優子、若山富三郎、金子信雄、梅津栄、國村隼、松本雄吉

◆大阪・新世界に住む真剣師の飛田と、プロの名人を目指す香山は幼なじみで、対照的な性格でありながらも将棋が取り持つ腐れ縁の仲。そんな二人の前に老真剣師・三田村が現れる。大阪を舞台に、将棋の世界に生きる若者の姿を描いた異色作。松本雄吉は将棋の真剣師役で出演。

 

 

 

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大阪物語

大阪物語1999年/電通 吉本興業 関西テレビ放送 電通 近代映画協会 エス・エス・エム/120分/35mm
監督:市川準 脚本:犬童一心 撮影:小林達比古、蔦井孝洋 美術:山口修 録音:橋本泰夫 音楽:朝川朋之
出演:池脇千鶴、南野公助、沢田研二、田中裕子、ミヤコ蝶々、剣太郎セガール、松本雄吉

◆大阪を舞台に描いた売れない漫才夫婦とその娘の物語。主役の少女を演じた池脇千鶴の映画デビュー作。沢田研二と田中裕子が売れない夫婦漫才コンビを演じ、大阪の匂いや暮らし、風景を瑞々しく切り取った市川準監督の秀作。
松本雄吉は片腕の男を演じている。

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アマハラ 

アマハラ2017年/日本/維新派/116分/デジタル
作・演出・出演:松本雄吉 音楽・演奏:内橋和久 舞台監督:大田和司
美術:白藤垂人

◆2010年に、20世紀三部作の第三部アジア篇として上演した『台湾の、灰色の牛が背のびをしたとき』を再構成したもの。日本古来の時間の流れ、深淵さを感じられる世界遺産・平城宮跡で行われた。この作品が、半世紀に渡り、野外劇の可能性に挑み続けた劇団の最終作となった。

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入場料金

当日券

一般1,500円/学生1,100円/シニア1,100円/会員・高校生以下1,000円
当日3回券3,000円

※連日朝より当日分の整理番号つき入場券の販売を開始します。
ご入場は各回10〜15分前より整理番号順となりますので、招待券なども受付にて入場券とお引き換えください。

スケジュール

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